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Channel: 愛しのジャンポール
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自作の超ロングスケール・ギターの弦交換をした(ホールズワースの初録音『イギンボトムズ・レンチ』)

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8月20日(日)晴れくもり


みなさま
ごまークマ


久々にプラモを買いました。
どうせ作りもしないくせに買いました。

いつものスズメの公園で無理矢理スズメと撮影↓

170820_181634.jpg
S.A.F.S.プロトタイプです。


ジョーシンのスーパーキッズランドキャラクター館で購入。
レジの店員が超絶に愛想悪かったです。

買ったあとに気付いたのですが、まさかの定価販売!
3240円でした。割り引きが当たり前の店なのに…

因みにアマゾンをチェックしたら21%オフの2545円。約700円も安いです。悔しいです。
店員が愛想悪かったから尚更悔しいです。

あまりにも悔しいので、帰宅してアマゾンで注文してしまいました。
大好きなメカなので2個あっても全く構いません。(←作れへんくせにっ!)



どうせ作らないので箱の横のとこの完成写真を見て満足しときます↓

170823_202816.jpg 170823_205302.jpg
かっこええなぁ~(困)





話カワル。


普段なかなか出来ないことをお盆休みの間にやりたかったのですが、1つも出来ませんでした。
連休中にやりたかったこと↓

●2ヶ月以上前に買って放置中の中国製のベースのネックを取り付ける。
●1ヶ月以上前に買って放置中の中国製のギターのネックを取り付ける。
●1ヶ月半ほど前に買って放置中の中国製ハムバッカー・ピックアップを取り付ける。
●1ヶ月前に買って放置中の中国製のストラト用ピックガードを取り付ける。
●ソプラノサックスのマウスピース(ヤナギサワのメタル)をハイバッフルに改造する。
●自作超ロングスケール・ギターの弦交換。

…などなど。

しかし、どれ1つとして実行したものはありませんでした。
ギターの弦交換なんて超簡単なことなのに、それすらやる気が起こらないというガーン
面倒臭がりにも程があります。これはイケマセン。



なので今日は、自作超ロングスケール・ギターの弦交換をすることにしました。
専門学校時代に作ったギターです。
以前ちょこっと写真を載せたことがありますが、これです↓

160228_022207.jpg

ギブソン等のミディアムスケールを、更にナットから先へ3フレット分を拡張させたスケールです。
正確に測ってませんが、ミディアムスケール(628.65mm)+12センチぐらい=75センチぐらいです。
ショートスケール・ベースが762ミリなので、ムスタングベースなどに匹敵する弦長です。

フレットの間隔の数値ですが、通常のミディアムスケールならば本やネットを探せば載っています。
問題は拡張した0フレット(ナット)から先のマイナス3フレット分の数値の出し方です。
当時どうやったかはよく覚えてませんが、恐らく製図でフレット間の長さを割り出したと思います。
計算だと小数点以下の細かい計算になって非常にややこしいですが、製図だと簡単です。


専門学校で貰ったテキストのコピー↓

スケールと1フレットの長さを決定すれば、あとはコンパスを使ってフレット割りできます。


計算で出す場合、「ナット~1フレット=スケール÷17.817」になります。
同様に1~2フレットは「(スケール-1フレット)÷17.817」です。
3フレット以降も「直前のフレットまでの長さを引いた弦長÷17.817」となります。

この「17.817」という数字ですが、バロックリュートでは「18ルール」でフレット割りされてて…
いや、すみません。確かそう習ったはずですが、記憶に自信がないのでこの話はやめておきます。





ボディー裏はこんなカンジ↓
160228_025229.jpg
ネックジョイントはセットネックです。





えっと、弦交換の話でしたね。

単純に考えると3フレット分長くなったので1音半下げでチューニングすれば自然です。
3フレットにカポをすれば通常のレギュラーチューニングになりますから。

けど今回は太い弦を使ってさらにチューニングを下げてみます。
アーニーボールのNot Even Slinkywを買いました↓

170821_010728.jpg
.012~.056というへヴィーゲージです。
因みに普段ストラト(レギュラースケール)にはダダリオの.009~.042を使っています。


チューニングを出来るだけ低く、しかし弦がダブダブにならない程度にテンションは確保しつつ…
結果、6弦から順に「A、D、G、C、E、A」まで下げるのが限界かな、と。
これ以上下げると6弦の張りが無くなってしまいますので…

6弦から3弦までの低音側の4本だけを見ると、テナー・ベースと同じチューニング。音域も同じです!
それだけで気分はスタンリー・クラークです。(とはいえギターなのでベース感覚では弾けない。)


170821_230919.jpg
あははははは…カエル





そもそも何故こんなヘンテコギターを作ろうと思ったのか?というと…
アラン・ホールズワースのバリトン・ギターの影響です。

当時(26年前)ホールズワースが使い始めたというバリトン・ギターを雑誌で見たのがきっかけです。
雑誌はもう残ってないのでYouTubeから拾ってきました。こんなギターです↓


Allan Holdsworth - DeLap 38 inch Baritone

38インチ・スケールって、96.52センチ!
ベースのエクストラロングスケールで35インチ(889mm)ですから、ベースよりうんと長い!!

なんとも奇抜な楽器です。
昔から改造ギターやカスタムギターを使ってきた彼ならではと言えます。
しかしこのバリトン・ギターを使ってたのって一時的なもので、以降もう使わなくなりましたけどね。
因みにバリトンギターの聴けるアルバムは『Wardenclyffe Tower』(1992)で、1曲のみの使用です。





ホールズワースが使用した変わった楽器といえば、シンタックスがありました。
80年代中頃でした。リー・リトナーも使ってましたね。
ギターのような形をしたMIDIコントローラーなんですが、ファンの間ではとにかく不評でした。

Allan Holdsworth with his SynthAxe at a rehearsal playing Pud Wud

音だけで聴くと退屈ですが、映像だと結構楽しめますね◎

弦をピッキングする奏法だけでなく、ボディ上部の鍵盤でピアノっぽい演奏も出来ます。
さらに口にチューブを加えて息で強弱を付け、サックスのようなニュアンスの演奏も披露しています。
本当はサックス奏者になりたかったという彼らしいパフォーマンスです。



シンタックスがこんなに多彩な演奏が出来る楽器だったとは知りませんでした。
さらにシンタックスの動画を探してみると、イメージに反するこんなのを発見↓

Future Man Solo - Chicago Bluegrass and Blues Music Festival 12/12/2009

なんかデコってますが、そもそも弦が張られていません。
この楽器のポテンシャル以上のものを引き出してるのか?それとも持て余してるのか?





ホールズワースは「本当はサックス奏者になりたかった」と先ほど書きましたが…
彼はギターという楽器があまり好きではなかったそうです。
ギターを止めてしまいたいと思ったことはしょっちゅうだったそうです。
私がバリトンギターを見た雑誌の記事にも、ギターを止めてしまいたいと書いてありましたしね。


この動画の1:05~をご覧ください↓

Allan Holdsworth Interview and SynthAxe performance.



彼はコルトレーンなどのジャズが好きで、本当はサックスをやりたかったそうです。
なのにしょっちゅう止めてしまいたいと思いながらも生涯ギターを弾き続けました。

私も本当はギターを弾きたかったのに、あまり好きでないサックスを吹いています。
それは前々回の記事で書いた通りです。
だから私はおこがましくも彼とはシンパシーを感じるのです。
私もしょっちゅう「もうサックス止めてしまいたい」と言いながら、今後もずっと続けるのでしょう。





おとといと昨日に買ったホールズワース関連のCD↓
(またヘンな写真だっ@扇町公園)

170818_212040.jpg 170819_234722.jpg
おとといはテンペスト、昨日はイギンボトム。
ディスクユニオンで購入。



テンペストはホールズワースの名をシーンに知らしめるきっかけとなったバンド。
バンドは2枚アルバムを残してますが、ホールズワースはファーストのみに参加して脱退。

イギンボトムはホールズワースの初録音となったバンドです。
今日はその記念すべきイギンボトムのアルバムを紹介します。



K32Y-2190.jpg
CDイギンボトム 『イギンボトムズ・レンチ』


ホールズワースの初録音となった、イギンボトムが1969年に唯一残したアルバム『イギンボトムズ・レンチ』です。ホールズワースの他にもう1人、スティーヴ・ロビンソンというギタリストも在籍。あとはドラムとベースとの4人編成です。ホールズワースのプレイはまだレガートでウネウネしたあのスタイルは確立しておらず、音色もごく一般的なジャズギターの音色です。歪ませたロックギターの音色でないのが意外と言えば意外ですが。

左チャンネルがホールズワース、右がもう1人のギタリスト、スティーヴ・ロビンソンと振り分けられてるので聴き比べが楽しいです。2人を比べてもロビンソンは決して遜色はありません。しかし本作1枚きりだったようで、以降彼の名前を耳にすることはありませんでした。もしシーンに残っていたらどんなギタリストになっていたかと考えると、惜しい気がします。

一般的にはジャズロックにカテゴライズされているようですが、あまりロックっぽさはありません。かといってジャズでもない。何ともジャンル分けに困るサウンドで、とにかく地味です。前述どおりホールズワースのプレイもまだまだ強烈な個性は無く、オーソドックスなジャズ・ギターに近いサウンドです。しかし、彼がギターを始めたのは17歳。1946年生まれなので当時で22~23歳。5年ほどでここまで弾けるというのはやはり凄いと思います。

'Igginbottom's - Golden lakes



10曲中、8曲がヴォーカル入り。ヴォーカルはホールズワースとロビンソンのギタリスト2人が分け合っています。そう、ホールズワースが歌っているんです。メインヴォーカルですよ。決して上手くはないけど、内省的な味わいのある歌声です。2曲のインストのうちの1曲、「California Dreamin'」はママス&パパスの大ヒット曲のカヴァー。しかし原曲とはかけ離れており、聴いても全く気付きませんでした。

'Igginbottom's - California dreamin'





裏ジャケット↓
K32Y-2190(3).jpg
ホールズワースでかっ!

身長190センチ以上あったそうです。
手もでかくて、それであのワイドストレッチなフィンガリングが可能だったのです。




巨匠クラスの超一流ギタリストだったのに、生涯ずっと経済的に苦しかったというホールズワース。
それは非コマーシャルながらも自分に正直であり続けた結果であり、真の芸術家でした。
演奏テクもなければ音楽性も稚拙なロックスターならば、億万長者になれて豪邸にも住めるのに…

どちらが良いと思うかは、人それぞれです。


まー。






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